古いアメリカ 2008 6 8

 かつて、ラムズフェルド国防長官(当時)は、
ヨーロッパのことを「古いヨーロッパ」と呼びましたが、
もしかすると、アメリカの方が古いかもしれません。
 多くの日本人は、アメリカと言えば、
ニューヨークやワシントン、そしてロサンゼルスを連想するでしょうが、
それでは、アメリカという国を誤解すると思います。
実は、ニューヨークなどの大都市は、特殊な地域で例外的だと思います。
基本的に、「アメリカは、大いなる田舎だ」と思った方がよいでしょう。
 アメリカは、東海岸や西海岸だけがアメリカではありません。
中西部や南部も、アメリカです。
 日本では、古い街並みが残り、
そこに住んでいる人も伝統的な価値観を守っている地域を、
「小京都」と呼びますが、
実は、アメリカにも「小京都」があるのです。
古い街並みが残り、伝統的な価値観を持っている人たちが住む。
そういう「小京都」が、中西部や南部に点在するのです。
 おそらく、日本よりも、アメリカの方が「小京都」が多いと思います。
概して、日本人は「新物好き」だと思います。
それに対して、アメリカ人は保守的で伝統的価値観を重視すると思います。
「そんな、ばかな」と思った人は、アメリカをニューヨークで判断しています。
 現在、日本でも、アメリカ大統領選挙(予備選挙)のことが話題になっていますが、
本選挙では、中西部や南部の州を、どう攻略するかが重要だと思います。
 大統領選挙を観戦するに際して、少し古くなってしまいましたが、
参考書を書いておきます。
「アメリカの内戦」 マイケル・リンド著 アスコム
MADE IN TEXAS by Michael Lind
 この本の日本語のタイトルは、誤訳だと思います。
「テキサス製」とした方が的確な訳だと思います。
要するに、著者が言いたかったことは、
2004年当時、アメリカは、テキサス製になってしまったということでしょう。
とりわけ、アメリカ政治が、テキサス製(テキサス流)に。
 もちろん、テキサス州は広大で、
まるで「小京都」のような地域から、現代的で工業化された地域まであります。

















































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